eBaymagとは？設定方法や導入するメリット・使うときの注意点を紹介！

「もう少しかんたんに売上を伸ばしたい」
「複数の国に出品するのは手間がかかりそう…。」

そんな悩みを抱えている方に朗報です。eBaymagを活用すれば、最大8カ国のeBayマーケットプレイスに同時出品できます。自動翻訳機能や在庫連携など、グローバル展開に必要な機能が無料で利用可能です。

本記事では、eBaymagの基本的な概要から設定方法や導入するメリット・注意すべきポイントまで徹底解説します。eBayでのグローバル展開をお考えの方は、ぜひ参考にしてみてください。

なお、より詳しくeBayビジネスを学びたい方には「eBayオールインワンパッケージ」を無料でプレゼントします。

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eBaymagとは？概要を解説

eBaymagは、eBayが提供する多国展開のための公式ツールです。

eBaymagを活用することで、アメリカだけでなく、イギリスやドイツをはじめとする最大8カ国のeBayマーケットプレイスに同時に出品できます。

各国のeBayサイトに直接出品することで、販売機会が大幅に増えるでしょう。

eBaymagを導入すると、在庫管理や言語の問題など多国展開に伴う煩雑な作業を自動化できます。

eBaymagの設定に移る前に確認すべきこと

eBaymagの設定を始める前に、確認すべき重要な項目が5つあります。以下の項目を順に見ていきましょう。

1. 販売リミット
2. 自動通知メールの設定
3. Out of Stockの設定
4. Business Policyの設定
5. Shipping Policyの設定

ぜひ参考にしてみてください。

1. 販売リミット

eBaymagを通じて複数の国のマーケットプレイスに出品すると、サイトごとに販売リミットが消費されます。たとえば、eBay.comで1,000点出品し、イギリスやオーストラリアのサイトでも同じ商品を出品するためには、合計3,000点分のリミットが必要です。

販売枠の確認は「Seller Hub」の「Overview」タブ内にある「Monthly limits」から確認できます。

もし出品枠に余裕がない場合は、eBay JAPAN公式サイトのセラーポータルから販売リミットの引き上げを申請しましょう。

2. 自動通知メールの設定

eBaymagを使うと、複数の国際サイトに同時に出品できるため、リスティング完了時の自動通知メールが大量に届きます。メール受信を制限したい場合は、My eBayのアカウント設定から調整可能です。

My eBayの「Account」→「Communication Preferences」と進みましょう。

次に「Selling Activity」の横にある「Edit」をクリックします。

「Listing Confirmed」のチェックを外すことで、自動通知メールを停止できます。

3. Out of Stockの設定

eBaymagでの在庫連携を円滑に行うためには、Out of Stock設定が不可欠です。Out of Stock設定を有効にすることで、商品が売り切れたあとも、在庫数がゼロの状態でリスティングがアクティブのまま保たれます。

Out of Stock設定は、My eBayの「Account」→「Selling Preferences」から確認できます。

「Listings stay active when you’re out of stock」がアクティブになっていることを確認しましょう。

オフになっている場合は、アクティブにしておくことをおすすめします。

4. Business Policyの設定

eBaymagを利用する前に、Business Policyの設定が完了していることを確認する必要があります。Business Policyは、支払い方法や配送条件・返品ポリシーという3つの重要な取引条件を定めるものです。

設定状況は「Seller Hub」の「listings」タブから左側の「Business Policy」をクリックすると確認できます。

もし、設定が済んでいない場合は「Get Started」ボタンが表示されるので、クリックして設定を進めましょう。

すでに設定済みの場合は、リスティング画面から直接Business Policyのページに遷移します。

5. Shipping Policyの設定

ビジネスポリシー内のシッピングポリシーでは、配送方法を設定できます。アメリカ向けの発送設定であるドメスティックシッピングでは、日本からの発送の場合、以下の選択肢があります。

配送方法とおすすめの配送サービスは以下のとおりです。

配送方法	おすすめの配送サービス
Expedited Shipping from outside US	DHL・FedEx・UPS
Standard Shipping from outside US	日本郵便（EMS）
Economy Shipping from outside US	日本郵便（小型包装物） SpeedPak Economy

また、アメリカ以外への発送設定であるインターナショナルシッピングにおける選択肢はこちらです。

配送方法	おすすめの配送サービス
Expedited International Shipping	DHL・FedEx・UPS
Standard International Shipping	日本郵便（EMS）
Economy International Shipping	日本郵便（小型包装物） SpeedPak Economy

利用している配送会社に合わせて適切な方法を選択しないと、eBaymagでの出品時に発送設定が正しく連動しない恐れがあります。

▶ eBayビジネスポリシーeBay Shipping （送料）の設定方法

eBaymagの設定方法

確認すべきことをすべてチェックできたら、eBaymagの設定に移りましょう。ここでは、設定手順を以下の6つのステップで解説します。

1. ログインする
2. サイトとアイテムを選択する
3. 基本設定が完了しているか確認する
4. 国ごとのシッピングポリシーを確認する
5. 出品が完了しているか確認する
6. PLSを設定する

1ステップずつ見ていきましょう。

1. ログインする

eBaymagのWebサイトにアクセスし、画面右上にある「eBayよりサインインする」ボタンから設定を開始します。

普段使用しているeBayアカウントのIDとパスワードでログインします。

ログイン後、アクセス許可を求める画面が表示されるので「Agree & Continue」をクリックして承認しましょう。

すると、自動的に次の画面に遷移し、出品リストのインポートが始まります。

インポート処理には、時間がかかる場合があります。

2. サイトとアイテムを選択する

インポート完了後、出品先のサイトを選択する画面に移ります。

初期設定ではすべてのサイトが選択された状態になっていますが、選択済みのボタンをクリックすることで、出品したくないサイトを除外できます。なお、初期設定では無料出品枠内でしか出品されません。

まずはイギリス、オーストラリアあたりからスタートしてみるのがおすすめです。

サイトの選択が終わったら「アイテムリストに移動」をクリックします。

商品の選択は、リストから該当するアイテムにチェックを入れ「アイテムをリスト」をクリックしたあと、表示されるポップアップで「eBaymagに進む」を選択することで完了します。

3. 基本設定が完了しているか確認する

次に、基本的な設定の確認方法について見ていきましょう。

画面右上にあるアカウントマークをクリックすると、歯車マークの「設定」が表示されます。クリックすると、通貨設定とeBayシンクのオプションという2つの重要な設定項目が確認できます。

通貨設定はUSドルのままで問題ありません。eBayシンクのオプションは、基本的にすべてオンにしておくことをおすすめします。

「新しいアイテムを自動的にインポート」という設定については「すべてのeBayサイト」か「eBay.com」のいずれかを選択できます。

また、国ごとに価格設定を変更したい場合は、メニューの「サイト」で調整可能です。たとえば、イタリアでの販売価格を3%上乗せしたい場合は、イタリアの価格修正欄に「+3」と入力しましょう。

4. 国ごとのシッピングポリシーを確認する

各国のシッピングポリシーもeBaymag上で確認しておきましょう。

eBaymagでは、eBay.comのシッピングポリシーを基に、各国向けのシッピングポリシーが自動で設定されています。しかし、自動設定されたポリシーが必ずしもeBay.comの設定と完全に一致しているとは限りません。

設定を確認するには、まずeBaymagのメニューから「ポリシー」→「ビジネスポリシー」を選択します。

すると、eBaymagで生成されたすべてのシッピングポリシーの一覧が表示されるので、修正したいポリシーをクリックしましょう。すると、詳細設定画面が開きます。

画面の左側には「General Policy」という、eBaymagによって自動で設定されたポリシーが表示され、その横に国ごとのシッピングポリシー設定画面が並んでいます。

ここで、設定を変更したい国を選択したら「他国サイトで配送ポリシーを調整する」をオンにしましょう。

すると、国ごとに配送ポリシーを調整できます。調整が完了したら「変更を適用」をクリックしましょう。

5. 出品が完了しているか確認する

出品状況は、アイテムのステータス表示で確認できます。

出品状況は、3つのマークで確認できます。

マーク	意味
緑色の丸	出品完了
時計マーク	出品作業中
オレンジ色の「!」マーク	エラーがある

エラーマークをクリックすると、カテゴリーの不一致や情報の不足など、具体的な問題が表示されるので、指示に従って修正しましょう。

6. PLSを設定する

PLSとは「Promoted Listing Standard」の略で、商品の表示回数を増やすための重要な機能です。eBayのSeller Hubから「Performance」→「Traffic」と進むと確認できます。

eBaymagを利用して多国出品する場合でも、PLSはかけられます。出品数が少ない初心者の方は、まずSeller Hubの「Listings」→「Active」と進み「Search」から対象の国を選択しましょう。

対象となる商品にチェックを入れ、上部にある「Sell faster」から「Promote」を選択します。

料率の設定方法は2種類あり、固定料率（最低2%から設定可能）か、eBay推奨の変動料率のいずれかを選択できます。

PLSについては、以下の記事でも詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください！

eBaymagを利用するメリット

eBaymagを活用する利点について、以下の4つのポイントを詳しく解説します。

1. 出品手数料がかからない
2. 出品を効率的に管理できる
3. アメリカ以外のユーザーにリーチできる
4. 自動翻訳機能がある

それぞれ詳しく見ていきましょう。

1. 出品手数料がかからない

eBaymagは、出品手数料が永年無料のキャンペーンを実施しています（2025年2月時点）。このキャンペーンは、イギリス・ドイツ・フランス・イタリア・スペイン・カナダの6カ国への出品が対象となっており、オーストラリアは元々出品手数料が無料です。

ただし、無料キャンペーンを適用するには、以下のような条件があります。

• 過去に1度以上の出品実績がある
• セラーパフォーマンスがBelow Standardではない
• My eBay内でクレジットカードを登録している

なお、出品手数料以外の落札手数料や通貨換算手数料は通常通り発生します。そのため、利益計算時にはそのことを踏まえて計算する必要があるでしょう。

2. 出品を効率的に管理できる

eBaymagは、出品作業の効率化を実現する管理ツールとして高い評価を得ています。商品情報の一括登録機能により、複数の商品を同時に出品できるため、作業時間を大幅に短縮できます。

また、いずれかのeBayサイトで商品が売れた場合、他国のeBay在庫も自動で連動して数量が更新されるのもeBaymagのメリットです。

eBaymagを使えば、出品・翻訳・在庫管理が自動化され、最大8カ国のeBayサイトへの出品作業を効率的に進められるでしょう。

3. アメリカ以外のユーザーにリーチできる

eBaymagを活用することで、アメリカだけでなく、イギリス・ドイツ・フランスなど計8カ国のeBayサイトに同時出品が可能です。

各国のeBayサイトでは商品が「国内配送」として表示されるため「国際配送」表示よりも上位に表示され、より多くのインプレッションを獲得できます。

また、商品タイトルや説明文は各国の言語に自動翻訳され、価格も現地通貨に自動換算されるため、言語の壁を気にすることなく海外展開が可能です。

4. 自動翻訳機能がある

eBaymagは、商品のタイトルや説明文を各国のeBayサイトの言語に自動で翻訳する機能を備えています。

たとえば、ドイツのeBayサイトに出品する場合はドイツ語に、フランスのサイトではフランス語に自動で翻訳されます。自動翻訳の内容に満足できない場合は、翻訳内容を手動で編集することも可能です。

そのため、自動翻訳機能は購入を促す効果が期待できるでしょう。

eBaymagを利用する際の注意点

eBaymagを活用する際に気をつけるべき点を、以下の3つのポイントで解説します。

1. ドイツへ出品する場合はLucid IDが必要
2. フランスへ出品する場合はEPR法への対応が必要
3. eBaymag経由でドイツやフランスに出品する場合の条件
4. Veroポリシーをチェック

それぞれ詳しく見ていきましょう。

1. ドイツへ出品する場合はLucid IDが必要

ドイツ梱包法の改正により2022年7月以降、eBayのビジネスアカウントでドイツへ販売する場合は、Lucid IDの取得が必須になりました。

この対応を怠ると、アカウント停止などのペナルティを受ける恐れがあります。

取得手順は以下のとおりです。

1. LUCIDに登録する（無料）
2. ドイツのリサイクル業者と有料契約を結ぶ
3. Lucidとリサイクル業者の情報を連携させる
4. eBayアカウントにLucid IDを登録

なお、パーソナルアカウントはLucid IDを取得する必要はありません。

2. フランスへ出品する場合はEPR法への対応が必要

eBayのビジネスアカウントで新品商品をフランスへ出品する場合、EPR（拡大生産者責任）法への対応が必須です。

EPR法は、製品のライフサイクル全体における環境負荷に対して生産者が責任を負う制度です。フランスへの輸入業者である場合は、関連する生産者責任機関（PRO）に登録する必要があります。

また、UIN（Unique Identification Number）の取得も求められます。EPR法に対応できていない場合は、eBay.comではフランスを対象除外国に設定し、eBaymag経由でのeBay.frへの出品を避けておきましょう。

EPR登録が必要な商品カテゴリは以下になりますので、これらを避けることで出品は可能です。

電気・電子機器（EEE）電池・バッテリー包装資材（Packaging）家具テキスタイル（衣類・靴・家庭用リネン）タイヤ印刷紙化学製品建設・建築資材

なお、中古商品を出品する場合は対応する必要はありません。

3. eBaymag経由でドイツやフランスに出品する場合の条件

大前提として、パーソナルアカウントではeBaymag経由でフランスやドイツへ出品はできません。ビジネスアカウントであれば、eBaymag経由でも一定の条件を満たせば出品できます。

eBaymag経由でフランスやドイツに出品する場合の条件を以下の表にまとめました。

アカウントタイプ	商品タイプ	eBay France (eBay.fr)	eBay Germany (eBay.de)
パーソナル	新品	出品不可	出品不可
パーソナル	中古	出品不可	出品不可
ビジネス	新品	EPR法対応必須	Lucid ID登録必須
ビジネス	中古	出品可能	Lucid ID登録必須

ビジネスアカウントの場合は、上記の要件を満たせば出品が可能です。

ただし、このような制限はeBaymagを使用した直接出品の場合のみ適用されます。パーソナルアカウントかつeBay.com経由で出品する場合は、現時点ではドイツ・フランスともに出品することは可能です。

4. Veroポリシーをチェック

VeROポリシーを守ることも、eBaymagを使ううえで欠かせません。VeROポリシー（eBayの知的財産保護プログラム）は、第三者の知的財産権を保護し、安全な取引環境を維持するための重要な制度です。

ポリシーに定められている知的財産権を侵害する恐れのある商品は、以下のとおりです。

Academic, beta, and OEM software policy （アカデミック製品、ベータ版、OEMソフトウェア）

Celebrity material（セレブリティ関連品）

Autographed items（サイン入り商品）

Faces, names, and signatures（顔写真、氏名、署名）

引用：【知的財産権について】安全な取引を守る知的財産権保護・eBay VeRO｜eBay（一部抜粋）

違反が確認された場合、商品の削除やアカウントの制限・停止などの厳しいペナルティが課される恐れがあります。出品前にVeROポリシーを確認し、知的財産権を侵害する恐れのある商品は出品を控えることが重要です。

eBaymagを利用して販売チャンスを増やそう！

eBaymagは、海外展開を効率的に進めるための心強い味方です。最大8カ国のマーケットプレイスに同時出品できる機能や、自動翻訳・在庫管理など便利な機能を備えています。

また、多くの国で出品手数料が無料なため、コストを抑えながらグローバル展開に挑戦できます。ドイツやフランスなど一部の国では独自の規制があるものの、適切に対応すれば販売チャンスが広がるでしょう。

なお、ブログではお話ししていない情報については「eBayオールインワンパッケージ」にて、詳しく解説しています。購読は無料なので、ぜひ登録してみてくださいね！