「eBayの送料はなぜ高いの?」
「送料設定が難しすぎる」
「配送方法の種類が知りたい」
海外との取引が主流のeBayは送料が比較的高く、設定も国ごとに設定する必要があるので難しいと感じてしまいますよね。また、どのサービスを利用して送るべきか迷ってしまうのではないでしょうか。
適切でない送料を設定するとバイヤーが商品購入を辞めてしまい、販売機会を逃してしまうかもしれません。
そこでこの記事では、eBayの売上が月1,000万円以上の実績をもつモトキが以下の内容を紹介します。
- 基礎知識
- 送料設定
- 海外発送サービスの種類
- 送料設定や発送のポイント

送料設定でライバルに差をつけていきましょう。
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eBay輸出の送料に関する基礎知識【これだけでOK】


eBayの取引で送料が高いと感じている人が多いかと思います。ここでは、なぜ送料が高いのか料金設定の仕組みや内訳などを分かりやすく説明します。以下の3つの内容を見ていきましょう。
- 海外取引のため送料が高くなる
- 送料は容積重量計算で算出される
- 関税は購入者が負担する
順番に解説します。
1.海外取引のため送料が高くなる
海外へ商品を届けるには、日本からの距離があるため航空機を利用し何時間もかけてバイヤーのもとに到着します。日本でかんたんに手続きをして発送するので実感が湧かないと思いますが、商品はアメリカや南米など相当な距離を移動しているのです。
そのため重さで決まる送料とは別に、距離の問題から「遠隔地手数料」がかかり、航空機の燃料代「燃油サーチャージ」もプラスされます。燃油サーチャージは変動するので、配送会社のホームページなどで「燃料割増金」をこまめにチェックすることをおすすめします。



海外宅配の送料の高さは受け入れるしかありません…
2.送料は重量計算で算出される
送料は「高さ×長さ×奥行き/5000」の計算で、商品の大きさ重さに変換した「容積重量」で決められるのが基本です。また、商品の実際の重さを表す「実重量」で算出される場合もあります。
利用する宅配サービスが容積重量と実重量のどちらで計算されるか確認してみてください。
3.関税は購入者が負担する
送料とは別に「関税」がかかることも事前に理解しておくことが大切です。関税とは、他の国から輸出・輸入する際の手数料として支払う料金のことで、各国が定めた基準額を超えた場合に発生します。基準は運賃保険料がベースになるので、無料サンプルの場合でも関税を請求されることがあります。
基本的に関税は購入者(バイヤー)が支払うので、事前にメッセージで伝えておくと良いでしょう。関税が理由で受け取り拒否をされバイヤーから返送されないよう注意してください。



EUとカナダはほとんどの場合、関税が発生すると覚えておきましょう!
【出品方法】eBay輸出の送料設定の方法4STEP


送料の計算方法や上乗せされる手数料について分かったら、次はeBayの設定をしていきましょう。以下の4STEPを紹介するので、参考にしながら進めてみてください。
- ビジネスポリシーの設定
- shipping rate tableを設定
- 発送までの目安を決める
- 発送除外国を最低限にする
それでは、順番に説明します。
1.ビジネスポリシーの設定
まず「Account setting」から「Business policy」を選択し送料の設定画面を開きましょう。


ここでは発送だけでなく、返送や支払い方法のルールを設定できます。今回は発送の設定なので「Shipping」をクリック。


「Policy name」はわかりやすい名前を入れておきます。おすすめは重さでの区分です。この設定をデフォルトにする場合はチェックを入れましょう。まずはアメリカのみの設定をするので「Domestic shipping」にします。


自分の設定したい部分をそれぞれ入力していきます。アメリカ以外は「International shipping」から行うのですが、国ごとに細かく設定できません。各国のバイヤーに特定の発送方法を選んでもらうことは不可能なので「shipping rate table」を設定しましょう。
Economyでは、Costの送料は0.00ドルで「Free shipping(送料無料)」のチェックを入れることをeBayで推奨しており、SEOとしても有利です。
eBayビジネスポリシーの詳細な設定方法については「かんたん!eBayビジネスポリシーの設定方法を解説!」で解説しているので、より詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてみてください。


2.shipping rate tableを設定する
「Apply international shipping rate table」から送料設定をします。アメリカ以外の細かい設定ができないという問題は解消され、国ごとのバイヤーに適した発送方法を選んでもらうことが可能です。


「View|Create rate tables」をクリックすると「Shipping rate tables」の画面が出てくるので設定していきます。


「Item」と「International table」を選び「Table Name」に名称を入力します。そして、3つの発送方法を設定するので、それぞれのプラスマークをクリックしましょう。


各地域の一覧が出てきたら設定したい国を選び、設定していきます。
Economy
Economyは到着までの目安が20日となっているので「eパケットライト」と「SAL書留」を使います。この2つの発送方法で追跡可能な国を選択しましょう。




三角マークをクリックして該当の地域から国をチェック。


該当国全ての選択が終わったら右下の「Save」を押して保存します。
Standard
続いてStandardは「eパケット(航空便書留)」を使います。standard の到着までの目安は10日前後です。eパケットが対応してる国を選択していきましょう。


上記の他に以下の国もeパケットで追跡可能です。
- タイ
- インドネシア
- マレーシア
- ロシア
- ノルウェー
- イタリア
- スペイン
- ポルトガル
- ギリシャ
Economyの時と同じように国を選択していきます。


StandardのCostは$5.00と$10.00の2つを作成しました。第3地帯の南米、アフリカは他の地域と比べて高くなるからです。Standardの送料はeパケットライトとeパケットを比較してちょうど良い設定にしてみてください。


Expedited
Expeditedは「EMS(国際スピード便)」を使用し、到着までの目安は5日程度と考えておきましょう。EMSで追跡可能な国を選択します。


EMSの料金表をみながら送料を設定していきます。Expeditedの送料は3つに分けました。


厳密に言うとEMSは4つの区分になるのでヨーロッパとアメリカは分けてもいいですね。


この設定をすると特定の国のバイヤーがEMSのみ選択できるようになります。


3.発送までの目安を決める
eBayの「Handling Time(ハンドリングタイム)」とは、決済が完了してから商品を発送するまでの期間を設定できる項目です。落札されてからの期間と間違われることが多いですが、決済完了後からのカウントとなるので注意してください。
日本時間が基準になっており、その日のうちに発送する「Same Business day」から「30 Business days」まで設定可能です。「Business days」とは「営業日」という意味なので、土日祝は除外されます。
在庫がある場合は3日、ない場合は10日で設定すると良いでしょう。「Handling Time」が長いとバイヤーに不便がかかり、買われにくくなるのでなるべく短めに設定してみてください。
4.発送除外国を最低限にする
「shipping rate table」を設定していると、発送除外国(Excluded Locations)を最低限に抑えられます。
EMSでも対応していない国のバイヤーが商品を買おうとした場合は「送料の設定がされてないからバイヤーへ確認してください」と表示されます。対応してない国のバイヤーから連絡が来たときは、DHLやFedexなどの民間国際輸送会社で発送できる可能性が高いので、別途送料を見積もりをしましょう。



発送可能な国を最大限にして販売機会を逃さないようにします。
送料設定については「【2022年度版】eBay輸出 超簡単な送料設定の方法を解説!初心者はコレ!」の動画でも詳しく解説しています。1時間にすべてを凝縮して解説していますので、ぜひこちらの動画もご覧ください。
eBay輸出で使える3つの海外発送サービス【送料に合わせて選択】


設定ができたら発送サービスの種類を知っていきましょう。より安い送料で利益率を上げていくことが大切です。ここでは、以下の3つを紹介します。
- FedEx
- DHL
- 日本郵便
順番に見ていきましょう。
1.FedEx
FedExは世界最大手の物流サービス会社です。eBayと公式連携しており、自社の航空機で配送を行っているので、安定した物流サービスが期待できます。
FedExと契約することで受けられる「BtoC割引」は、大幅に送料が安くなるため全てのeBayセラーにおすすめできる発送会社です。
FedExの契約方法やBtoC割引について詳しく知りたい方は「【全貌がわかる】eBayの配送はFedExがおすすめ!BtoC割引や契約方法について紹介」を参考にしてみてください。


2.DHL
DHLは、ドイツを本拠地とする国際宅配便サービス会社です。FedExと同じく、自社の航空機を保有しており、サービス内容もFedExとそこまで変わりありません。
しかし、価格の面ではオーストラリアと韓国の配送がお得ですが、ヨーロッパはFedExに劣ります。会社によって得意不得意があるので、FedExとDHLの両方で契約するのが理想です。
DHLの契約方法や集荷のやり方については「【eBay輸出】DHLを使う前に知っておきたい3つのポイント」で詳しくまとめています。こちらも参考にしてみてください。


3.日本郵便
日本郵便のEMS(国際スピード便)は、世界120カ国以上の地域に対応しており、30kgまでの商品を送れます。追跡サービスと損害賠償制度があるのが特徴です。
追跡サービスは、配送状況をオンラインで確認できるので、商品が届かないなどのトラブル対策にもなるでしょう。EMSの他に海外に送れる日本郵便のサービスは以下のとおりです。
- 国際eパケット
- 国際eパケットライト
- 小型包装物航空便
- 定形外・航空書簡
配送期間などを確認して、適した方法を選んでみてください。



EMSは2022年6月から値上げしています・・・
eBay輸出の送料設定や発送する際の4つのポイント


発送方法をしっかりと見極めることが大切だとわかりました。そのほかにもeBayでの送料設定では、事前に知っておきたいポイントがあるので、ここで4つ紹介します。
- アメリカを送料の基準にする
- 追跡番号をつける
- リターン詐欺に気をつける
- 無理せず発送除外国に設定する
順番に見ていきましょう。
1.アメリカを送料の基準にする
eBayはユーザーの6割がアメリカで、メインのマーケットといえます。そのため、アメリカを送料無料にするのが基本的なセオリーです。商品代金に含めて提示すると、アメリカの送料を無料にできます。
したがって、アメリカ以外の国の送料を決める際は、アメリカより高い場合は差額追加を、 安い国はそのままの金額で提示することを基本として考えるのがポイントです。
2.追跡番号をつける
送料設定では、追跡番号をつけることを強くおすすめします。特に初心者がつけた方が良い理由は、トップ・レイテッド・セラー(TRS:Top Rated Sellers)の適用条件に追跡番号のアップロード率が90%以上を維持することが必要になるからです。
TRSは優良ランクのことを指し、商品ページにバッジが付くのでバイヤーからの信頼度が上がります。また、紛失した際のリスクもあるので、クレームやネガティブフィードバックを防止する観点からも追跡番号はつけた方が良いでしょう。



薄利多売の販売で追跡番号をつけずに発送する場合は、アカウントを分けて管理すると安心です。
3.リターン詐欺に気をつける
リターン詐欺は、商品が届いた後に「壊れている」「違う商品が届いた」など、実際は問題がないのに全額返金を狙って返品してくる詐欺です。
さらに、返品してきたものはバイヤーがもともと持っていて壊れた同じ商品だったり、全く違う紙切れなどが送られてくることもあります。詐欺が多い国もあるので、高額商品の発送前に封をするときは動画で撮影して証拠が残るようにしておきましょう。
4.無理せず発送除外国に設定する
これまで販売機会を逃すまいと、なるべく発送除外国をさせる方法を紹介してきました。しかし、高額商品の発送などリスクを考えた場合は無理をせずに発送除外国に設定しましょう。
経験を重ねていくと
- 「この国に送ると止められることが多いな」
- 「怪しいメッセージがたくさんくるな」
など分かってくるかと思うので、臨機応変に対応してみてください。



きちんと送料設定をすれば、配送国に設定していないとの理由で販売機会を損失することはありません。
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