こんにちは、モトキです。
実は海外発送トラブルの約8割がSAL便によるものです。
- SAL便で発送した荷物が届かない!
- SAL便ってどれくらいで届くの?
- 書留の追跡が反映されなくて困っている
という疑問や問題をお持ちの方も多いと思います。
そこで、この記事ではSAL便トラブルの対処方法を、輸出ビジネスのプロの観点から解決します。
具体的には、
- SAL便について知っておくべきこと
- トラブルになった場合の対処方法
の順番にご紹介していきます。
この記事を読めばSAL便トラブルに冷静に対処できるようになります。
緊急の方は2. トラブルになった場合の5つの対処方法からどうぞ!
SAL便について知っておくべき3つのこと
そもそもSAL便はどのような発送方法なのか3つのポイントを紹介します。
それは
1. SAL便は船便扱いされる
2. 到着の日数が遅い
3. 追跡できない国がある
どういうことか、以下詳しく説明しますね。
1. SAL便は船便扱いされる
そもそもSAL便ってなんで届かないのか?
それはSAL便の輸送は飛行機を使用しますが、陸地では船便の扱いをされます。しかも空きスペースにしか飛行機に載せてもらえないのがSAL便です。
つまり他の発送方法と比べて優先順位が低いということ。だから、処理に時間がかかってしまって到着が遅れてしまいやすいのです。
2. 到着の日数が遅い
郵便局の情報によると、SAL便の到着は2週間前後と表示される事があります。
しかし、実際には到着まで1ヶ月以上もかかった事があります。郵便局の案内はあくまでも標準の到着日数です。それよりも日数がかかると思っていた方が良いです。
特にホリデーシーズン(11月から1月)は荷物の量が多くなるので要注意です。この時期イタリアまで到着に2ヵ月近くかかります。
3. 追跡できない国がある
まずはじめに知ってもらいたいのが、SAL便には2つの発送方法があります。それぞれの違いを簡単に解説します。
- 国際小包SAL便(2kg以上や大きい荷物を送るのに適している)
- 小形包装物SAL便(2kg以下の荷物を送るのに適している、大きさ制限あり)
それぞれ追跡ができる国、できない国が違います。
国際小包SAL便で追跡ができる国
国際小包SAL便で追跡ができる国です。ここに記載されている国以外は追跡できない国になります。
区別 | 海外情報が検索できる 国・地域 |
海外情報の交換を試験的に行っている国・地域 |
---|---|---|
アジア | 香港、韓国、台湾 | – |
インドネシア、中国、カンボジア、マレーシア、グアム、ラオス、シンガポール、タイ | スリランカ | |
ブータン、ミャンマー | – | |
オセアニア | オーストラリア、フィジー、ニュージーランド、トンガ、パプアニューギニア | – |
ニュー・カレドニア、サモア | – | |
北・中米 | カナダ、米国(アメリカ) | コスタリカ |
– | ジャマイカ | |
中近東 | アラブ首長国連邦、イスラエル、シリア、ヨルダン、イラン、キプロス | – |
ヨーロッパ | ドイツ、オランダ、スロベニア、スペイン | – |
アイルランド、アイスランド、英国(イギリス)、オーストリア、スイス、チェコ、デンマーク、エストニア、ベラルーシ、ベルギー、ポーランド、フランス、クロアチア、ハンガリー、リトアニア、ラトビア、ルーマニア、ノルウェー、ポルトガル、ロシア、ウクライナ | フィンランド、ルクセンブルク、モルドバ、スウェーデン、ブルガリア | |
南米 | ブラジル | アルゼンチン、コロンビア、ウルグアイ |
アフリカ | – | エチオピア |
– | エジプト |
小形包装物SAL便(書留)で追跡ができる国
小形包装物はオプションの書留(410円)を付けると追跡番号が発行されます。以下に記載の国は追跡が可能です。
区別 | 海外情報が検索できる 国・地域 |
海外情報の交換を試験的に行っている国・地域 |
---|---|---|
アジア | シンガポール、中国、香港、インドネシア | – |
オセアニア | ニュージーランド | – |
北・中米 | – | 米国(アメリカ) |
中近東 | – | トルコ |
ヨーロッパ | オランダ、クロアチア、スイス、スロバキア、エストニア、スペイン、フランス、ベルギー、アイルランド、スウェーデン、ルクセンブルク | 英国(イギリス) |
南米 | – | アルゼンチン |
アフリカ | – | エジプト |
トラブルになった場合の5つの対処方法
SAL便のトラブルの対処方法を5つのステップで解説します。
① 追跡ができるか確認する
② 相手国の郵便局のサイトから確認する
③ 相手の郵便局に保管されていないか確認してもらう
④ 調査請求書を郵便局に提出する
⑤ 紛失トラブルの場合は補償を申請する
① 追跡ができるか確認する
送った荷物に追跡番号がついているのかを確認します。
国際小包は『CL』から始まる番号
小形包装物は『RN』から始まる番号
追跡番号を確認できたら日本郵便の郵便追跡サービスに追跡番号を入力します。到着が遅れている場合は大抵以下の2パターンになります。
(1) 東京国際郵便局以降更新されていない
相手国の税関通過待ちの状態です。税関の処理が開始されないと追跡の更新はされません。SAL便はこの税関の処理が開始までに時間がかかる事が多いです。
(2) 相手国の税関で止まっている
税関処理が開始されていれば、基本的には数日以内に相手国の郵便局に引き渡しされるようになります。ただこの状態が2週間以上もかかっている場合は税関処理の遅延の可能性が高いです。
② 相手国の郵便局のサイトから確認する
日本郵便の追跡サービスで反映されていいなくても、相手国の郵便局のサイトで確認できるパターンもあります。海外の郵便局リンクから該当の国の郵便局のリンクへ進んで追跡番号を入力してみて下さい。
③ 相手の郵便局に保管されていないか確認してもらう
海外の郵便局はいい加減だったりします。追跡が反映されていなくても郵便局に保管されているパターンもあります。できれば受取人に郵便局に行ってもらい確認してもらいましょう。その際に追跡番号を教えてあげるとスムーズです。
④ 調査請求書を郵便局に提出する
①〜③でも確認できない場合は、郵便局に調査請求書を提出しましょう。調査結果が出るまで1-2ヵ月かかる場合があります。
調査請求は最寄りの郵便局から提出する事ができます。国際発送の担当者さんへ「SAL便が届いていないみたいなので調査請求お願いします」といえば対応してくれますよ。その際は相手の住所、電話番号と追跡番号を控えておきましょう。
⑤ 紛失トラブルの場合は補償を申請する
④の結果、紛失や相手国からの返答がない場合は、郵便局から『相手国から連絡がありまして、今回大変申し訳ございませんが、紛失したようなので補償をします』といった連絡が来ます。
郵便局の方に補償を受ける為の書類を郵送で送ってもらうようにお願いしましょう。書類が到着したら必要事項を記入して提出します。大体2週間程度で補償の金額が振込されます。
ちなみに補償額は
- 国際小包は申告の金額分
- 小形包装物は6000円まで
となっています。
まとめ
さて、長くなったのでまとめます。
1. SAL便は船便扱いされる
2. 到着の日数が遅い
3. 追跡できない国がある
でしたね。
そして、トラブルになった場合の5つの対処方法は
① 追跡ができるか確認する
② 相手国の郵便局のサイトから確認する
③ 相手の郵便局に保管されていないか確認してもらう
④ 調査請求書を郵便局に提出する
⑤ 紛失トラブルの場合は補償を申請する
でした。
僕が初めてSAL便を送った時のエピソードです。本当は送料が安い小形包装物のSAL便で送りたかったのですが、『SAL便でお願いします!』と言ったら、国際小包のSAL便にされてしまいましたw 結果、送料が高くなって販売した商品は赤字になりました…田舎の郵便局は慣れていない担当者も多いので気をつけたいところですね!
もしトラブルになった場合は順番に確認して行って下さいね!